道路元標

道路の起点、終点、経過地を標示するための標示物。 旧道路法(1919)により各市町村に1個設置することとされ、その位置は知事が定めるものとしていた。 ただ、東京市については日本橋の中央と定められていた(日本国道路元標)。

国内初の道路元標は、明治時代の日本橋起点の京都三条橋である。
「東京は日本橋、京都は三条橋の中央をもって国内諸街道の起点ほどの元標となし」と書かれている。
しかし、これはすでに江戸時代を踏襲したもので江戸期のものとしては下のように定められていた。
「この橋江戸の中央にして諸国よりの行程もここより定められるゆえ、日本橋の名ありという」。

大正時代の道路法施行令をもって、各市町村に一つ設置するように規定された。
「府県庁、師団司令部、鎮守府、郡市役所または町村役場の所在を国道、府県道、または郡道の路線の起点終点とするときは市町村における道路元標一によるべし」。