読書記 竹内街道 司馬遼太郎

筆者は竹内街道は何度か超えたことはあるが、残念なことに街道の路相になんの感興も沸かずに現在に至る。

竹内街道は言うまでもなく、日本の官道として最も古い国道であるが、もはや古代の雰囲気はどこにも残されていない。
日本の歴史街道としてその当時の経路であろう道筋への誘導や整備もされておらず、アスファルトのしかれた現代国道が通過しているだけなのである。

司馬遼太郎竹内街道の記事を書いた時点においても、もはや上代竹内街道といったものはなく、竹内界隈の筆致も威勢が感じられない。

このように、あまり竹内街道を題目においた内容が書かれてはいなかったが、本書で面白く読み進めることができた話題をここに残したい。

伝説の剣が出土した

禁足地と称されていた「高庭」。
立ち入りが明治時代までなされていなかったこの場所を掘ってみると、なんと伝承されてきた神武天皇が使用したとされる剣が本当に出てきた。

実際に出てきたものだから、祟りがあるとおそれ、神体として今現在は石上神社に奉安されている。そのため、どのような剣であるかは一切みることができない。