読まれる記事

読まれる記事、保存される記事は、その材料によるところが大きいであろうが、文章の構成や表現力が材料を支える役割を果たさなければならないと感じる。

今回考察した記事は、巨大材料である手塚治虫の駆け出し時代を紹介するものである。
見開き1ページに写真と三段落程度の短文が記載されている。

写真、つまり記事の材料(テーマ)を手短に濾過する事で、文章が写真に生命を与えているようである。
詰まるところ、読まれる文章(記事)とは材料が訴えかける事情をいかに捉えることができるかにかかっている。

何度もこれは言っているが、決して上手く描こうと技術的な視点で文章を捉えている限り、読まれる記事は完成しないと思われる。
我々は人間であることを忘れてはならない。

我執筆流儀は、文章と映像は一体化していなければならない。
文字で捉えている限り、良い文章などできるはずがない。
無限の表現とは、受容力とも言える。

 

 

今日の表現教室

【来由】現在の状態に至った理由を指す。
執筆に至った来由を説明する。来由不明など、現在の状態の原因をさす。

【偶因】意図しない結果を生み出した偶然的な事情や原因をさす。
転身が偶因となって財産が一変した。など使いどころは多い。

【成因】ある物事を作り出す原因を指す。
あの湖の成因は火山による活動である。このように、物事が作り出された原因を指す時に使えるので汎用性が高い。